つじもとのエンジニア新卒就職活動とその後

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【違いは知ってる?】内定と内々定って何が違うのか

こんばんは、つじもとです。もうすぐ10月となり、内々定をいただいている人は晴れて内定をいただくことになるでしょう。ところで、

内定と内々定

の違いについてはちゃんと理解していますか? 今回は簡単にですが、説明したいと思います。

内定とは

内定とは、企業から採用通知・内定通知などの書類を受け取り、企業に入社承諾書を提出することによって、入社意思を相互に意思確認をし、労働契約が成立した状態のことを言います。

経団連による「採用選考に関する指針」では「正式な内定日は、卒業・修了年度の10月1日以降とする」とされているので、多くの企業は10月に内定式を行います。その際に受け取る採用通知・内定通知には、いつから働き始めるかといった条件や、内定を取り消す場合の取消理由などが書かれており、学生がその内容をふまえて入社を承諾するという一連の手続きをもって内定となります。

ただ、「採用選考に関する指針」についてですが、2021年3月以降に卒業・修了予定の学生の就職・採用活動からは「採用選考に関する指針」を策定しない方針が示されたので、この指針はないのですが、何かしらのルールは必要ということから以下の日程の遵守を要請しています。

  • 広報活動開始 :卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
  • 正式な内定日 :卒業・修了年度の 10 月1日以降

あくまで要請ですし、経団連に所属していない企業には関係のない話ですので、10月より前にこれらの手続きを行った場合は内定になります。10月になれば内定になるというものではありません。

内々定とは

内々定とは、上で述べた内定を出す約束のことを指します。そのため、書類でのやりとりをすることはあまりありません。電話やメールなどで知らされるというだけになります。

大きな違いは?

この二つの違いですが、労働契約が成立しているかどうかにあります。内定であれば、労働契約が成立していますが、内々定は労働契約が成立していません。

そのため、法的拘束力が生じないため、企業も学生も自由に内々定を取り消すことができます。

内々定でも安心できないじゃん...

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と思う人もいると思いますが、正当な理由のない一方的な取り消しは企業のイメージを損なうことになるので、「内々定だから」といって企業が簡単に取り消すことはないです。

また、内々定取り消しについては判例が存在し、その際は企業側が負けています。しかし、ここでも「内々定では労働契約は成立しない」と判断されています。詳しくは以下のサイトをご覧ください。

joseishugyo.mhlw.go.jp

あまり有名な話じゃないと思います。これがもし大企業でしたら、大々的にニュースなどで取り扱われていたと思います。

このように、内々定であっても取り消される可能性が低い、ほとんどないことから内々定を内定のように扱うことがあります。

内定辞退はどうなのか

しかし、内定を承諾し、労働契約が成立していると、学生側にも法的拘束力が発生します。では、内定辞退は何の問題もないのかと疑問に思う人もいるかもしれません。これは民法により、労働者側から2週間前に申し出れば解約できると定められています。

そのため、内定を複数持つことも法律上の問題はありません。複数持つのはある意味就活生の権利ですので、有効に活用しましょう。しかし、内定を断る場合、社会人としてのマナーを守るようにしてください。

内定率は?

よくニュースや就活サイトに載っている内定率についてですが、これは基本的には内々定 + 内定」者数で計算しています。これについては、それぞれ定義が異なる場合がありますが、大体こうです。

例えば、先日紹介したマイナビの「2021年卒 大学生 活動実態調査(8月)」内では、内々定という言葉が使われていました。経団連に所属している企業は10月以降でないと内定を出せないため、内々定率という言葉が一番分かりやすいのかなと個人的に思います。

また、リクルートキャリアの場合、

「内定率」は内定・内々定を含む。政府の要請における正式な内定日は10月1日以降である

と明記されています。そのため、内定率は「内々定 + 内定」者数を用いて計算されていると考えて問題ないです。

内定取り消し

採用通知や内定通知に記載されることがほとんどですが、企業側が一定の条件下で内定(労働契約)を取り消すことを明示しています。条件はこういうもの一般的です。

  • 内定者が単位取得不足などで学校を卒業できなかった場合
  • 内定者が病気やケガなどの健康上の理由により働けない状態になった場合
  • 内定者に犯罪行為があった場合
  • 企業の業績悪化など経営上やむを得ない場合

企業によっては、個別に追加されている場合もあります。楽○の「入社までにTOEIC800点以上ない場合は内定取り消し」も採用通知や内定通知に記載されているならば問題ないことになります。

一番多いものは大学の卒業単位が足りず、卒業できないというケースが多いので、注意しましょう。また、リーマンショック新型コロナウイルスによる業績悪化もやむを得ない場合となります。

終わりに

内々定と内定の違いは分かったでしょうか。どちらにせよ、内定・内々定をいただいたからといって、油断せずに自己研鑽を続けていって欲しいと思います。それでは。