【インターン選考に敗れた人へ】少数派に入る覚悟はあるか
こんばんは、つじもとです。今回は以前紹介した資料にあった統計データについて書こうと思います。
インターン選考に落ちた企業の選考
その統計データが記載されているのは、以前も紹介した「マイナビ 2021年卒 学生就職モニター調査 8月の活動状況」です。
そのデータが「これまでにインターンシップ参加のための選考を受けて受からなかった企業について、その後改めてその企業の採用選考を受けたことはあるか」というデータです。
夏インターンが終わり、秋冬インターンの選考が始まっている今の時期にちょうど良いデータですね。その結果がこちらです。
このデータから、インターンに落選した企業の採用選考を受け、内々定を勝ち取った割合は16.2%となっています。
これだけ見ても多くないことは分かりますが、さらに見ていこうと思います。
全体に対する割合
ここで、マイナビの他のデータから全体の何割がインターン落選から内々定を勝ち取ったのかを計算してみようと思います。
まず、インターンに選考があるものを受けた人の割合の記載が見つからなかったので、代用としてインターン参加率を用います。
理由ですが、インターン選考があるものは基本的にレベルが高く、その選考に参加する学生はある程度就活に関する意識が高いため、落選経験のある学生は選考なしのインターンにも参加している可能性が高いためです。実際には、選考のないインターンが多く、インターン選考に落ちた割合は全体から多くないとは思います。
2021年卒 マイナビ大学生広報活動開始前の活動調査 によると、21卒のインターン参加率は85.3%となっています。
そのため、全体に対する「インターンに落選した企業の採用選考を受け、内々定を勝ち取った割合」は、
0.853 (全体に対するインターン参加率)
×
0.344 (インターン選考落ちた企業の採用選考を受けた割合)
×
0.162 (内々定を勝ち取った割合)
= 0.047535984
つまり、約4.75%であるということが計算できます。
しかし、先ほども述べたように、インターン選考がある企業を受けた割合はインターン参加率より低いと考えられるため、実際にはこれよりさらに低い割合だと考えられます。
こう思う方も多いと思いますので、少し見方を変えようと思います。
単位を変換する
割合で見ると多くないですが、これを人数に変えてみましょう。
民間就職希望者の数は、「第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」より、447,100人と推定されています。
この数字の妥当性ですが、2017年に実施されたセンター試験の受験者数は、575,967人となっているので、妥当であると考えられます。もちろん、センターを受験せずに進学する人、医学部・公務員志望、浪人・留年などにより、数字の前後はあると思いますが、それらも踏まえた上で妥当であると考えられます。
では、先ほどの割合と人数をかけると、全体に対する「インターンに落選した企業の採用選考を受け、内々定を勝ち取った割合」は、
約21253人となります。
これは、さいたまスーパーアリーナのアリーナモード時の収容人数(約22500人)とほとんど同じです。
大きなホールの収容人数を考えると、十分にチャンスがあるとも言えそうですね。
希望か絶望か
夏インターンの時期が終わり、秋冬インターンを開催する企業の募集も始まっています。インターンの重要性が様々なところで言われる中、インターン選考で落選し、落ち込んだ人もいるでしょう。
その人たちにとって、今回の計算がどう写るかは分かりません。
しかし、その人の本質を垣間見ることになる内容だとは思います。
いずれにしろ、少数派であることには変わりありません。
また、これは僕自身が就職活動をしている中で、複数の企業の人事の方からお聞きしたことなのですが、実は新卒採用よりもインターンの方が倍率が高いです。
特に夏インターンは、優秀で意識の高い学生が選考ありのインターンに複数参加しています。しかし、新卒採用の場合、そういった人たちはすでにインターン先から内々定を得ており、就職活動を終えている場合があります。そのため、競争相手の質も低下していると言えます。
そのため、インターンに落ちたからといって落ち込みすぎる必要はありません。
こうしたことを理解した上で、反省点を見直し備えていって欲しいと思います。それでは。